住宅街に隠れる森と池|川崎市麻生区「籠口ノ池公園」

「自然の空気に思いっきりひたりたい!」
そんな日に思い浮かぶのが、川崎市麻生区にある籠口ノ池公園です。

ここは私が子どものころから何度も通ってきた、地元の公園。

桜の名所として知られていますが、この公園の魅力は春だけではありません。夏は濃い緑に包まれ、秋になると木々が色づきます。
季節が変わるたびに違う景色が見られるので、時間ができると足を運びたくなる場所です。

柿生駅から徒歩約30分|住宅街の中にあらわれる「森」

公園へは、柿生駅からバスで「麻生不動入口」停留所で下車すると、徒歩約5分ほど。
新百合ヶ丘駅や百合ヶ丘駅からも、バスで「王禅寺中央中学校前」または「大谷」で下車し、そこから歩いて約10分ほどで行くことができます。
公園には駐車場や周辺のコインパーキングもほとんどないため、バスで訪れるのがおすすめです。

春や秋なら、柿生駅からのんびり歩くのも気持ちがいいコースです。
ただ、駅から30分の道のりは坂道も多め。真夏なら、迷わずバスを選ぶのがよいでしょう。

バス停から住宅街を歩いていると、急に高い木々が見えてきます。

「こんなところに、こんなところがあったんだ」初めてならきっとそう感じるはず。
住宅が並ぶ景色の中に、森がぽつんと残されているような不思議な場所です。

3か所ある公園の入口|高低差がつくるそれぞれの表情

麻生区は坂の多い街。籠口ノ池公園は、高低差を生かした造りになっており、入口は3か所あります。

一番上にはジャングルジムやブランコなどの遊具がある広場。

時計台の横には気になる階段もありますが……、

今回は公園の外から坂道を少し下ってきます。

2つめの入口がありました。ここは芝生広場です。

芝生広場の中にある階段を下りると、

池と東屋が見えてきます。

さらに下ると、3つ目の広場がありました。

ここはブランコとベンチのみのシンプルな作り。

この3つ目の広場から、池の周りをぐるっと回れる道に出ることができます。

入口を変えるだけで、最初に見える景色もがらりと変わります。
歩いていると聞こえるのは、踏みしめる葉っぱの音と、鳥とセミの鳴き声。少し前まで住宅街を歩いていたことを忘れてしまいます。

私が子どもの頃は、毎日のように遊具のある広場で友だちと遊びました。
今は自分の子とどんぐりを拾ったり、芝生を走り回ったり。
公園での過ごし方は変わっても、この場所へ来ると自然と当時を思い出します。

春だけじゃない 四季と歴史を感じられる場所

※2026年4月撮影:池の周りから見た桜

春になると、池のまわりは桜でいっぱいになります。満開の日は、思わず足を止めて見上げてしまう絶景です。

今回は真夏の訪問。

木陰の下にあるベンチで休憩しながら、池を眺めてみました。
緑に染まった桜の木が池の向こうまで広がり、目でも涼しさを感じる時間でした。

ちなみに、自然にあふれた公園なので春から夏にかけて虫が多いのもご愛嬌。虫よけスプレーがあると安心です。

この池は、昔、下麻生村の田畑を潤すため池として使われていました。
二代将軍 徳川秀忠の正室、お江与の方にまつわる白蛇伝説も残っています(出典:水辺遍路)。

そんな歴史を知って歩くと、いつもの景色も少し違って見えてきます。

地域の住民に親しまれている公園

公園では、地元のボランティア団体「木こりの会」が、年に数回イベントを開いています。
和太鼓やフラメンコなど、その日の公園はいつもとは違ってにぎやかな雰囲気。
私も子どものころ何度か参加し、焼きたての焼き芋を食べてうれしかった思い出があります。

普段は静かな場所だからこそ、地域の住民が集まって楽しそうな声があふれたり、太鼓の音が響く景色は新鮮に感じられます。

また歩きたくなる場所

子どものころは遊具に夢中だった公園。
大人になって歩くと、木々の多さや池の景色、この土地に残る歴史が目に入ります。

同じ公園なのに、年齢が変わるだけで楽しみ方も変わるものですね。

「ちょっと歩こうかな」と思った日に足が向く。
そんな公園が家の近くにあることも、麻生区で暮らす魅力のひとつです。
また季節が変わるころ、この景色を見に歩いてみようと思います。

籠口ノ池公園
住所:神奈川県川崎市麻生区下麻生2-23
アクセス:小田急線「柿生駅」から徒歩約30分
小田急線「柿生駅」南口からバス「麻生不動入口」徒歩約5分 / 「琴平下」徒歩約4分
駐車場:なし

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。